セミナー・労働教育
「企業に求められる安全配慮義務への対応セミナー~事故・熱中症、過労死等を起こさない対策と罰則~」質疑応答
オンラインセミナーの内容について受講者よりいただいたご質問に対して、セミナー講師よりご回答いただきました。(令和8年8月21日まで掲載)
回答者(講師)
弁護士 家永 勲 氏
【質問1】
自社の体制や取組が、安全配慮義務をはじめとした法令が求める水準を満たしているかどうかをチェックするためにはどのような手法をとるべきか、ご教示いただきたいです。
【回答1】
現状把握から始めることが重要ですので、①適用される法令規則を把握する ②①に則して、業務に従事している労働者、管理者に対してアンケートを実施する ③アンケート結果を把握して、法令規則と照らし合わせて、遵守状況を把握するといった方法が考えられます。
【質問2】
健康診断結果に所見ある者に対して医療機関での検査・診察を勧める/指導する際に当該費用については法令上、使用者負担の義務はないかと思います。粘り強い説得が前提となるかと思いますが(記録を残すことも当然として)、費用上の問題を理由に検査・診察を拒むもの等について「安全配慮義務違反」等の認定回避の為に使用者が取りうる方策の事例等あればご教示ください。
【回答2】
健康管理に関しては、労働者自身の判断によるほかない部分ではありますので、労働者自身の費用負担で、自己の選択する医師に診察してもらうことが原則となります。粘り強い説得を要する、記録を残すという点は、ご理解のとおりであり、また、使用者としては、それ以上の対応は困難な領域です。 紹介した裁判例(横浜地裁の事例)では、過重労働が原因とされており、要するに基礎疾患の有無にかかわらず、発症した可能性があったことが重視されています。過重労働については、健康診断結果の内容にかかわらず、控えるべきということであり、過重労働がない状況であれば、安全配慮義務違反を問われるような事態には至っていなかった可能性があります。 使用者としてとり得るのは、健康診断結果を踏まえて、検査・診察を勧めたり、産業医面談を行ったりするほか、勤怠不良又は周囲の従業員からの申告により体調不良の状況を把握した場合には、説得を強めるといった対応を行い、過重労働やハラスメントその他の体調不良につながりやすい原因を避けておく、といった対応が求められるものと考えます。
【お問い合わせ先】
東京都労働相談情報センター 事業普及課 普及担当
電話:03-5211-2209
(9時~17時(土・日・祝日を除く))
お問い合わせ先東京都労働相談情報センター 事業普及課 普及担当 |
