企業における取組の発信・支援
株式会社大滝
- 所在地:東京都足立区西新井本町2-12-11
- 企業URL:http://www.e-ootaki.co.jp/
- 従業員数:246名
障害者雇用の経緯
昭和56年にハローワークからの紹介により、障害者を採用した。
障害者雇用の目的
- 会社全体で障害者雇用を推進し、障害者の自立を支援する。
- 障害者一人一人が職場での戦力になるよう支援・指導をする。
雇用等のための取組
- 企業内2号ジョブコーチの資格取得。
- 特別支援学校からの実習を積極的に受入れている。
- 地元障害者施設・事業所から施設外就労を継続的に行っている。
- 障害者の個々に合わせ勤務時間、退社時間等を配慮している。
訪問レポート
株式会社大滝は首都圏でおしぼり事業・ダスコン事業・クリーニング事業を行う企業です。
障害者の方の所属先は主に東京都内の工場、茨城県内の工場、埼玉県内の工場であり、現在72名の障害者が雇用されています。そのうち40名が東京都内での勤務です。
訪問した東京第二工場では貸しおしぼりの回収・洗浄・出荷作業を行っており、各工程に障害者の方が配置されていました。
<障害者雇用にあたって>
ハローワークを通じて採用を行っており、ときには障害者就労支援機関を訪問し、企業アピールなども行います。
工場内には知的障害を持つ方が最も多く、重度判定を受けている方も少なくありません。しかしながら工場内で働くために必要なことは作業に集中することであり、障害の有無に関わらず、仕事内容がその人にとって向いているかどうかが重要とのお話がありました。
近隣の障害者支援施設からの実習や、特別支援学校からのインターンシップも受入れており、障害児の父兄を中心とした会社見学などにも対応するなど、障害者雇用に積極的に取り組まれています。
障害者の方にやってもらいやすい作業は優先してお任せしているそうですが、それ以外に特別な配慮は必要ないそうです。
採用後にうまく定着できない方がいる場合は、登録している支援機関にバックアップを依頼し、調整や支援を行ってもらいます。そういった理由からも、支援機関を利用している障害者を中心に雇用しているとのことでした。
<障害者の業務内容>
① 回収されたおしぼりの分別・洗浄の工程
② 洗浄されたおしぼりをビニールで包み、製品の形にする工程
③ 製品となったおしぼりを検品後、袋詰めしてラベルを貼る工程
④ 出荷用のかごに詰める工程
工場内の各所に障害者が配置されています。
おしぼりの分別は、危険物が混入していたり、作業スピードが求められる難しい作業です。おしぼりをビニールで包む作業は、一人でも行える作業で、自分のペースで進めることができるため、職場体験実習の受入れ場所となっています。検品作業はより正確なものとするため、障害者と健常者がペアを組み、同じラインで作業にあたります。
おしぼりを出荷するまでの一連の作業の他にも、未使用のまま戻ってきたおしぼりを袋から出す作業等、多様な業務を障害者が担当しています。
一人でできる単調な作業のラインでは、手順を覚えればコミュニケーションが困難な方や複雑な作業が苦手な方も働くことができ、体調を崩してお休みしてしまう方がいても対応しやすいそうです。
その他にも支援施設に所属する精神障害者への訓練の一環として、おしぼりの配送補助業務や、クリーニング店舗での受付業務補助など、広範囲で障害者が活躍している企業です。
訪問日:平成24年11月12日(月曜日)
お問い合わせ先東京都 産業労働局 雇用就業部 |